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“本物の食べ物”を22世紀に残すために、必要不可欠な“本物の種”の話


「Real seed Real food 本物の種が本物の食品を作ります。」

ジョン・ムーア氏  一般社団法人 Seeds of Life

「講演では、いつも何を話すかは決めていません。今日はみなさん、何を聞きたいでしょうか?」

めちゃめちゃパワフルなジョンの話は、みんなに「聞きたいこと」を尋ねることから始まりました。

固定種、在来種の種の話、オーガニックの話と思いきや・・・

「F1とかオーガニックが・・・という議論は、実は浅いレベルだと思います。 例えば、微生物レベルで考えることをしているでしょうか? 見えない微生物は様々なものを選び、作り出しています。微生物レベルで調べないと、オーガニックとかいうだけでは本当の事はわからないものです。 深く深く掘って行かなくてはなりません。」

印象的だったのは、 「今の大きな問題は Listening ――our lost art

私達は聞くことを忘れてしまっています。」 「見えないものが見えるものをつくる本物の種は賢くて強い。

作物は種と土の仕事によって育ちます。listening 聞くことが大事です」

という言葉でした。

植物は賢い、ということをこんなふうに言っています。

「土の中で、根と根の間は繋がっていて、根っこで植物はメッセージの伝達をしています。そうやってcooperationつながっているんです。 木は動けないので、たとえば匂いを出して隣の植物に伝えています。 自分を食べる虫がやってきたら、その虫を食べる天敵を呼び寄せたり、そうやって匂いでcommunicationしています。」

「原発の後、ある植物が増えました。それはドクダミです。ドクダミは土壌を浄化する役目があります。今は減少に向かっていると思いますが、植物は賢いので自分の仕事を知っています。必要な時に増えて仕事をし、終わったと思ったら姿を消していくのです。」

それにひきかえ、われわれは

「都会の人はみんな「何月何日にこの種をまくの?」と聞きます。 村の人に聞くと「簡単なことです。あの白い花がなくなったすぐ後に播きます」。 じゃあいつ種を採取するの?「最初の大雨の後すぐ」。 何月何日という情報は役に立ちません、大自然の中の暦があり、植物や天気や月のサイクルで決まっているのです。 特に今は自然環境が大きく変動しています。昨年は暑かったので2週間ずれました。 植物も微生物も蜂の活動も蝶の活動もみんな2週間ずれました。何月何日、というわけにいかないのです。」

高知のおばあさんと金沢のおじいさんのお話も素敵でした。

「私は、高知のおばさんと金沢のお祖父さんはnatural geniusだと思う。

大自然の中に入って、聞く」というそれだけのことを実践しています。」

また、私たちと土の関係性をこんな風に表現されました。

「腸内の微生物は、畑の微生物と同じです。

高知の農家にはトイレが4つもあります。そんなに大家族ではないのになぜかと思っていたら、今は①トイレ、次に②トイレ、と順に使っていくと、3カ月たつと糞尿がドライになって畑に入れることができる。

そうやって人糞を肥料化していく知恵なのです。

こうして土の微生物と自分の微生物がイコールになって行く、DNAと土が繋がって行くのが、昔の農法でした。畑と自分のお腹の中は友達なんです。」

現在は、急速に状況が悪くなっているといいます。

「100年で実に75%の食べ物のDNAがこの地球から亡くなりました。次の世代が可哀そうです。畑の生物多様性がどんどん失われています。それだけでなく、栄養価にも影響があります。固定種の野菜はF1種より約40%栄養価が高いというリサーチ(テキサス大学)もあります。」

では私たちは何をしたらいいのでしょうか。

「何故私たちは、自然の声や自分の体に耳を傾けないのでしょうか。人生も生き物も、本当に生きているときは螺旋になっています。アップデートしていきます。生きていないものはrepeat repeat。繰り返すだけ。植物の声を聞きましょう。」

「私達は、次の世代のために今残っている種(固定種)を出来るだけ育てていかなければならない。バルコニーでもペットボトルでもいいので、固定種の作物を育てましょう。 そして、やってみて体験することが大事です。言葉や知識だけに頼っていてはダメで、言葉は嘘、と疑うことも必要です。」

「Real seed Real food 本物の種が本物の食品を作ります。」


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